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団体情報
地域仙台
団体名被災地障がい者センターみやぎ
代表者及川智
住所〒982-0011
仙台市太白区長町1-6-1
(CILたすけっと気付)
電話TEL:022-746-8012
FAX:022-248-6016
支援内容障がい者
NPOの活動報告

求める障がい者に 寄り添った支援を/被災地障がい者センターみやぎ

震災後の4月1日、宮城県内で障がい者支援を行っている14団体が集まり、被災地の障がい者の救援を目的に、被災地障がい者センターみやぎを立ち上げました。事務局は、仙台市太白区長町にあるCILたすけっと(自立支援センター)に置き、その運営には、阪神淡路大震災救援活動を教訓に生まれた被災障害者支援団体のNPO法人ゆめ風基金の支援がありました。代表は、CILたすけっとの代表である及川智さんです。

一般避難所での震災当日の様子

一般避難所での震災当日の様子

及川さんは、震災当初、近くにある指定避難所の体育館にスタッフと避難しました。しかし、避難所では夕方から徐々に人が増え始め、肢体不自由で車椅子の及川さんは身動きが取れない状況となったのです。トイレにも行けず、毛布や水などの物資の配布はしていましたが混乱の中、受け取りにも行けない状況が続き、午後10時ごろにやむなくCILたすけっと事務所に戻りました。そこで、事務所を避難所代わりとして、15人前後が生活することになりました。幸いなことに、事務所は水が使える状態で、次の日から電気も使えたため生活することができたのです。
「障がい者が指定避難所に滞在することは本当に大変なことです。」と混乱時の避難所を体験した及川さんは言います。このことがきっかけとなり、支援から漏れる恐れが高い障がい者の救援を行う為、被災地障がい者センターみやぎの設立に繋がりました。

助けてと声に出せない

震災後すぐに全国から多くの支援の手が差し伸べられたため、3月14日からガソリン不足の中でも車を走らせることができ、救援物資を届けることができました。4月に入ってからは県外からのボランティアが常時10名程参加してくれるようになり、ネットワークの情報を駆使して、助けを求める障がい者の支援を行いました。また、ブログでも、「大地震大津波の影響を受けた障がい者団体のみなさまへ〜被災状況をお知らせください。各障がい者活動拠点の建物や設備等に被害がある場合、あるいは被災障がい者救援にあたる場合などは、救援金、物資、人の派遣など必要な支援をお届けします」と呼びかける一方、連絡を待つのではなく直接被災地に行き、避難所に障がい者がいないか、歩いている人にも心当たりはないか聞き、障がい者を探すことを中心に活動しました。
障がい者に出会ったときには、困っていることを聞き、物資の支援や入浴の介助などを行ってきました。「普段から関係している障がい者の支援も大事ですが、この時は支援から漏れている人たちの支援に力を注ぎました。」と及川さん。障がい者手帳の有無にかかわらず、介護や介助を必要な方への支援をしてきました。
5月中旬からは仮設住宅を回り、障がい者の調査をしましたが、避難所で生活している障がい者はなかなか見つからず、たまに出会った障がい者に、なにか困ったことはないかを尋ねても、多くが「今は困っていることはありません。」という返事です。しかし、「支援から漏れた被災者はまだまだいるはず」と、ニーズ調査と支援を継続しました。
6月には山元町で被災したNPO法人ささえ愛山元が中心となり、県南支部が立ち上がりました。その後も障がい者のサポートが少ない県北支部や石巻支部が立ち上がり、県内の障がい者支援を継続しています。
今年からは仮設住宅だけではなく、なかなか把握が難しかった、みなし仮設にいる障がい者の支援も行っていくため、仙台市内の被災者約6150世帯に配布される震災復興かわら版『みらいん』や、多賀城市全戸(約2万5000世帯)に配布される「えん+じん」(多賀城市民活動サポートセンター発行)に情報を掲載し、支援の輪を広げています。

障がい者の自立生活支援

代表の及川智さん

代表の及川智さん

「今回の災害では、緊急時の障がい者避難の在り方に大きな課題が残りました。日ごろからサポートを受けている人たちが、自分一人でなんとかしなければならないということは本当に大変なことです。」と及川さん。震災時の混乱の中、行政にすべては頼れません。普段から隣近所の方との付き合いを大切にし、一番身近にいる人たちの支援を受けられることが重要です。そういった意味でも、「障がい者をもっと知ってもらい、指定避難所はすべて障害のある人もない人も使い勝手が良いユニバーサルデザインにする必要があります。」と、及川さんは言います。
今後は1000件に上る、震災時の障がい者アンケート調査の結果を基に政策提言をしていくと共に、障がいがあっても地域で生きていく活動を広げるイベントや報告会、シンポジウムも行う予定です。そしてこれからは、障がい者が地域で自立して生活できる支援へとシフトし、活動していきます。

被災地障がい者センターみやぎ
〒982‐0011
仙台市太白区長町1-6-1(CILたすけっと気付)
●TEL/022‐746‐8012
●FAX/022‐248‐6016
●E-mail cil.busshi@gmail.com
●URL http://blog.canpan.info/tasuketto/archive/563