東松島市新東名で宅老所、デイサービス、グループホーム、居宅支援事業所と多角的な活動を展開していたNPO法人のんび～りすみちゃんの家（以下、すみちゃんの家）。
　すみちゃんの家では、津波により運営していた3施設（サロン、宅老所、デイサービス、グループホーム）が被災し一時施設での活動ができなくなりました。
　しかし、理事長の伊藤壽美子さんは「ここで仕事がしたい。グループホームが開けないなら、交流サロンを始めて、地域の人たちが集まれる場所を作りたい」と考えます。震災後の5月から地域の公民館、仮設住宅などを利用して交流サロンを開催してきました。
　現在は毎週日曜日にJR仙石線の旧野蒜駅でサロンを開いています。また平成8年より宅老所で行っていたサロンを今年2月から第3水曜日に変え、再開することになりました。
　昨年3月10日にはすみちゃんの家を中心に実行委員会を作り、第1回「走れ！仙石線」イベントを開催しました。
　仙台と石巻を結ぶJR仙石線は新東名、東松島の人々にとっては生活の足でした。しかし、津波で線路が流され、未だ復旧に至っていません。そこで、仙石線の早期復旧を願うため、また一度は地域を離れてしまった人々がまた元の地域を訪れるきっかけをつくるために、このイベントを開催しました。昨年11月にも第2回のイベントが開催されており、次回第3回は今年の5月の予定です。
　そのほか、市内2か所の仮設住宅団地を訪問し、住民が組織した団体への支援も行っています。
「私たちが知る新東名は変わってしまいました。でも電車が復旧すれば、また駅を中心に町は賑わっていくはず。今は一刻も早い町の復興を願っています」と伊藤さんは復興への想いを語りました。