特定非営利活動法人 なごみ

 宮城県気仙沼市と岩手県一関市千厩町で高齢者のグループホームやデイサービスなどの9つの介護保険事業をしていました。施設は、利用者の生活の質を高められるような、そして地域に開かれた高齢者のオアシス的な居場所であることを心がけて、新築にこだわり建ててきました。
 しかし、3月11日の震災で気仙沼市本吉にあった施設4棟は、すべて津波で流失しました。しかもその中の1棟「ぽらんデイサービス」は、昨年の7月に新築したばかりの施設でした。
 流された4棟のうち、1棟は、国の交付金で建てましたので、建設費の5/6の補助金が出ますが、他はすべて法人が再建しなければなりません。一刻も早く高齢者の居場所を作らなければなりません。どうか皆さん、支援してください!


震災から5年の歳月を経て『なごみ』の「今」

高齢者が身心にどんな障害があっても、
人間としての尊厳と人権、
市民的な自由と普通の生活が保障される、
やさしい社会実現を目指し活動している「NPO法人なごみ」さん。

宮城県気仙沼市、岩手県一関市で、介護施設9つを運営していましたが、
東日本大震災で、気仙沼市本吉にあるグループホーム2棟、
デイサービス施設1棟、ケアプランセンター1棟の計4棟が
津波により流出しました。

大きな被害を受けながらも、
利用者を想い、新たな施設建築にいち早く取り組みます。

資金については、自分達で工面しながら、
県の補助金や民間の助成金、
みなさんの温かい寄付金などの支えも活用しました。

着々と施設・設備を整えることに奮闘し、
2016年3月時点で、
宮城県気仙沼市と岩手県に、
グループホーム、デイサービス、
ケアプランセンター(居宅介護支援事業所)、
小規模多機能ホーム、ケアハウス合わせて14の施設を建て、
地域に根差した活動を続けています。

地域から多くの信頼を得て、
「なごみ」の関連施設の入居を待つ人が、
現在60名以上もいると言います。

資金面だけでなく、人手不足も大きな問題です。
気仙沼地区は人口が減ったことで、労働人口も減少しているため、
スタッフの確保も難しいと、代表の木村祐二さん。

そんな中、喜ばしい話題もあります。
ここ数年、スタッフが子どもを授かる機会に恵まれているそうです。
産休で人手が不足するのは大変なことですが、
「地域の人口が減るなか、身近なところで、
新しい命が誕生していることが嬉しい。
安心して子育てにも取り組めるような地域をつくっていきたい」
と、これからの抱負もお話しいただきました。

なごみさんの目指す高齢者にとって「やさしい社会の実現」は
これからも地域に寄り添い、続いていきます。


再建したグループホームポラーノの杜にお邪魔してきました

気仙沼市所沢に再建した、グループホームポラーノの杜にお邪魔してきました!
津波の教訓を活かして、気仙沼の高台に移転しました。

今月13日に引っ越し作業を完了し、現在9名の利用者さん、そしてスタッフ10名が、新しいグループホームで活動されています。

暖かな日差しの入る、暖かなグループホーム。
伺った日も、利用者さんたちが和やかに過ごしていらっしゃいました。

なごみでは、気仙沼市内の東新城、所沢、田中前の3地域に、それぞれ被災した事業所を建設する予定です。

グループホームポラーノの杜に隣接して、ぽらんデイサービスも建設予定です。
下の空き地が予定地です。

地元に根差し、地域の皆さんとともに、一歩づつ前に進んでいる「なごみ」
引き続き、皆さまのご支援をよろしくお願いいたします。


2014.1.15 グループホームポラーノの杜が再建されました!

なごみが本吉町で運営していたグループホームポラーノの杜。

津波で流失し、以来、仮設の施設に利用者を受け入れてきていました。
そのポラーノの杜の再建が完了しました!

前回の報告で、すでに上棟まで終わっていることはお伝えしていましたが、このたびようやく工事の検査も完了し、今月13日に仮設施設からの引っ越しを済ませました。

まだ、国からの補助金を受け取るための検査は残っていますが、事実上、新ポラーノの杜は再建完了です!
これも皆様からの厚いご支援の賜物。
これからもNPO法人なごみを宜しくお願い致します。

なお、流失したほか3件の施設のうち、ぽらんデイサービスは今年中にポラーノの杜と隣接する形で、またグループホームぽらんは今年の夏に東新城のグループホームぽらん気仙沼に隣接する形で、それぞれ再建する予定です。


2013年8月12日 ポラーノの杜上棟しました!

2011年3月の津波で流失し、以降、NPO法人なごみが改修・復旧に苦心してきたグループホーム ポラーノの杜。
さしあたっては気仙沼市田中前に仮設のグループホームを確保し、利用者のみなさんには仮設のグループホームで生活してもらっていました。

そのグループホーム ポラーノの杜の改修工事が順調に進んでいます。
この8月、ついに上棟を終えました。

9月中には完成見込みとのことで、完成が今から楽しみです。


2011.11.16 被災者の生活再建支援のためのサポートセンターを運営

なごみは津波によりグループホーム施設2棟と、デイサービス施設1棟、ケアプランセンター1棟の計4棟の建物が流失しました。
そんな中、施設を新築したり、助成金で旧施設の改修工事を行ったりとなんとか、施設の復旧を行ってきました。

しかし、借入が残ったまま新たに施設を建築する2重ローン問題にも直面しています。

宮城県の老人福祉施設等災害復旧支援事業費補助金は被害があった施設の改修工事費用や建築費用に対して4分の1まで補助するという内容になっていますが、足りません。

まだまだ、以前のように回復したとは言えない状況ですが、震災後の取り組みとして、仮設住宅の訪問を行う、気仙沼市の委託事業で友愛訪問員の活動を行っています。
また、新たに気仙沼市の被災者生活再建支援のためのサポートセンター4棟の内、1棟の運営を行うことになりました。
地元のNPOとして支援を続けていくうえで生活再建支援のサポートセンター運営を行っていくことはとてもすばらしいことです。

建築したデイサービス施設内

河北新報に掲載された記事はこちら

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2011.09.29 デイサービス施設が10月初旬にオープン

 なごみは震災の津波で流された高齢者のデイサービス施設がほぼ完成しました。建物内部もきれいでとても広々としています。


【広々とした内部で落ち着く空間の施設】

 「施設着工から徐々に完成していく姿に、職員や利用者さんも力をもらっているようでした。」と統括本部長の木村さん。 津波で流された施設は4棟あり、まだまだ以前の形になるまでは金銭的にも大変な状況です。それでも、一度流されてしまった施設が、再建築され、徐々に完成していく姿は本当に感激します。

 なごみは地域の支援活動にも力を入れています。気仙沼市の委託事業で主に仮設住宅の高齢者の見守りを行う「友愛訪問員」も活躍しています。今後は気仙沼市に設置される仮設住宅のサポートセンターの管理も行っていきたいと考えています。


【新築した施設で】

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月刊ゆるる記事はこちらから


2011.07.14 グループホームが形になってきました。

 震災の津波で流されたグループホームを新たに建築中です。以前訪問した時は基礎だけでしたが、建物の全体像が見えてきました。
 完成が待ち遠しいです。


【失った建物の代わりに建築中のグループホーム】

 また、気仙沼市の委託事業で仮設住宅の見回りを行うことが決まり、震災の復興支援の一助にと地域の活動にも力を入れています。


2011.07.06 素早い対応で着工

 震災後、流された施設で暮らしていた利用者の皆さんは、気仙沼市東新城にある「グループホームぽらん気仙沼」に移り、定員9名に24名の利用者が暮らす状況となりました。

 そこで理事で統括本部長の木村伸之さんは、津波に流されたデイサービス施設に代わり、賃貸の建物を改修してすぐさま再開しました。「利用者の生活の質や快適性が衰えないよう努力するとともに、新たな施設を建築することにいち早く取り組みました。」と木村さん。そしてグループホームの方は、気仙沼市東新城の「グループホームぽらん気仙沼」の敷地内に、6月に着工しました。素早い決断力が施設の利用者や地域の皆さんにも力強い存在となっています。

 しかし、流された建物の借入も残っていた為、資金対策に毎日翻弄されています。それでも利用者の笑顔を励みに職員と一緒に復興に励んでいます。